コラム・レポート
里芋饅頭、南瓜サラダ、牛蒡唐揚げと旬菜を楽しむ(137-1)
【OL銀座食楽部】銀座コリドー街に面した7丁目のビルの7階に有機野菜と旬彩料理をコンセプトとした「くらのすけ コリドー店」がある。
オーナーの中野博行(なかのひろゆき)さんは1995年までイタリアン店、カラオケ店、ちゃんこ店など300席の大規模店を展開していたが、銀座で少人数相手の小さな店を出そうと考え、1998年に「くらのすけ 数寄屋橋店」を開業し、1999年に「くらのすけ コリドー店」、さらに3店舗目の「小さなくらのすけ」もスタートさせた。
2010年夏には4店舗目が8丁目にオープンする予定だ。オープン当初は40席で、サパースナックを参考にして、近くの水商売の店で働く女性をターゲットに朝まで営業していた。
仕事で疲れた女性を健康的で身体に優しい料理でいやし、お客とたくさん会話をかわすことで、にぎやかに楽しく疲れを吹き飛ばせる店作りを心掛けていた。
「開店当時は売り切りごめんの大皿料理がメーンで、メニューも少なかったんです」と料理長の長縄隆司(ながなわ・りゅうじ)さんが店の料理の歴史について語り始め、話のついでにオープン当初からあるメニューをいくつか出してくれた。
最初に登場したのは茨城産の里イモを使用して作られた「里イモまんじゅう」(850円)で、ソフトな食感と素朴な味わいが魅力だった。里イモを甘辛い味つけで汁がなくなるまで煮つめ、マッシュにして、その中にサイの目にした長イモが入っている。
片栗粉をまぶして油で揚げてあるのだが、注文を受けてからもう一度あげ、出汁のきいたとろみのあるワカメあんがかけてある。若干、濃い目の味付けだが、これくらいのほうが酒が進みそうだ。
2品目は「有機カボチャのクリームサラダ」(780円)で、とても滑らかで里イモまんじゅう同様に食感にインパクトがあった。絶妙な蒸し加減のカボチャにホイップした植物性の生クリームと、同じ比率のマヨネーズをザックリと空気をいれるようにしてまぜている。
生クリームもマヨネーズもよく冷やしてあるものを使うのがポイントで、砂糖はその日のかぼちゃの質にあわせて量を調節している。クリーミーで甘味がやや強く、デザート感覚で食べられる女性好みのカボチャサラダだ。お客の中には、最後の締めとして注文する人もいるらしい。
開店2年目から登場し、現在もっとも人気あるメニューが「ごぼうの唐揚げ」(680円)だ。常連客の中には1人1皿注文したり、お酒よりも先に頼むお客もいるほどの名物になっており、1日平均80%のお客がこのメニューを食べるほどの人気だ。
長縄さんは「店のお客さまの紹介(依頼)でOL20人の前で、料理教室の講師をした際もこのメニューを教えたのですが、家庭ではごぼうに味をしみこませることがなかなか困難なようです」と語り、自慢の味の秘密について説明してくれた。
八方ダシと酒でごぼうをきんぴらのように味付けして煮込んでから一味唐辛子をいれてしばらく置き、材料同士の重みによる浸透圧で味をしみこませてから、最後に片栗粉をまぶして揚げる。
揚げる前の状態のごぼうの試食もさせてもらったが、驚くほど塩辛かった。揚げる前の状態で、これだけパンチのある味になっていないと、揚げたあとの味は物足りない仕上がりになってしまうそうだ。
この他にも、さつまあげや生くらげを使用したメニューなど開店当初からの変わらぬ味を維持しながら、飽きられないように月に1度試食会を行って、スタッフで新しい味を考案し続けている。
お客にとって安心感と期待感の両方を保てるよう、これからも旬食材をメーンに新しい料理を考案し続けていきたいと、長縄さんは語った(【OL銀座食楽部】は働いている女性が実際にレストランを訪れ、そのレポートを金曜日から週末に掲載します。今回は趣味が食べ歩きと作曲という紗羅さんが書いています)。
店名=「くらのすけ コリドー店」(中央区銀座7-2-14、第26ポールスタービル7階、03-3289-0123)
営業時間=月曜日から木曜日は17時から24時(注文は23時)まで、金曜日は17時から4時30分(注文は4時)まで、土曜日は17時から23時(注文は22時)まで。定休日は不定休
席数は40席。
料金=料理は単品が300円から、コースは4000円から。
URL=http://homepage2.nifty.com/kuranosuke





