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ヴァニラでバイロスの背徳的な蔵書票展
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【銀座新聞ニュース=2010年2月4日】ヴァニラ画廊(中央区銀座6-10-10、第2蒲田ビル4階、03-5568-1233)は2月5日から2月13日まで「バイロス蔵書票展-世紀末の甘美な夢」を開催する。
クロアチア生まれのフランツ・フォン・バイロス(Franz von Bayros、1866-1924)はエロティックな幻想世界を描いた世紀末芸術で知られる画家で、有名小説のさし絵や創作画集を手がけた。その一方でオーストリアのウィーン内外の好事家(こうずか)たちの依頼により、「蔵書票(ぞうしょひょう)」も制作したが、今回はフランツ・フォン・バイロスが描いた背徳的ムードを持つ蔵書票を集めて展示する。
ウイキペディアによると、蔵書票(書票ともいう)は本の見返し部分に貼って、その本の所有者を明らかにするための小紙片で、ヨーロッパではラテン語の「エクスリブリス(Exlibris)」が使われている。
古くは紋章や肖像画に個人のモットーを書き入れた図案が好まれたが、票主の職業や故郷を示す絵柄、本や書斎に関する絵柄など多様な図案が用いられ、銅版画、木版画、リノカット、石版画、孔版などさまざまあり、美術品として収集の対象にもなっているという。
「蔵書票」が誕生したのは15世紀のドイツで、現存する最古の蔵書票は1450年から1470年頃にヨハンネス・クナベンスベルクという人が木版で作った「ハリネズミ書票」とされている。また、ドイツのブクスハイム修道院には1480年頃の蔵書票がある。
初期には木版が主流であったが、16世紀になるとドイツの画家、アルブレヒト・デューラー(Albrecht Durer、1471-1528)や、ルーカス・クラナッハ(Lucas Cranach der Altere、1472-1553)、ハンス・ホルバイン(Hans Holbein der Jungere、1497-1543)らが蔵書票をてがけ、さまざまな技法を用いて精巧なものが作られるようになり、やがてヨーロッパ中に広まった。
ルネサンス期には持ち主を表す紋章や肖像画に個人のモットーを入れた図案が好まれ、バロック期には書斎や本をモチーフにしたものやぐう意的な図柄も増え、19世紀末には多様な図案が現れ、1891年にはドイツ・エクスリブリス協会が設立されている。
日本では本の持ち主を示すものとしては蔵書印が用いられてきたが、チェコのプラハ生まれの画家、エミル・オルリック(Emil Orlik、1870-1933)によって1900年に文芸誌「明星」に紹介され、画家、版画家によって版画仕立ての蔵書票が作られるようになり、竹久夢二(たけひさ・ゆめじ、1884-1934)や武井武雄(たけい・たけお、1894-1983)らが蔵書票を制作している。
フランツ・フォン・バイロスは1866年クロアチア・ザクレブ生まれ、10歳の時に半裸のジプシー女性を見て以来、女性の身体の美しさを描くことに魅せられ、ドイツのミュンヘンやウィーンの美術学校で学び、1896年に作曲家ヨハン・シュトラウス2世(Johann Straus、1825-1899)の娘と結婚した。
1897年に離婚し、ミュンヘンのクニッル美術学校に入学、1904年に初の本格的な個展を開き、さし絵画家として活躍した。1911年に刊行した画集「化粧台物語」がミュンヘン警察により、猥せつ罪で告訴され、公判を避けるためウィーンへ戻り、1913年に再婚し、1921年に「神曲」をテーマに60枚の水彩画を発表し、ドイツやイタリアでの展覧会で「挿絵王」の称号を捧げられた。1924年に脳いっ血のため亡くなった。
2月6日17時から1922年に設立された「日本書票協会」(千代田区内神田1-5-11、セントラル大手町301号、03-3291-5519)会長の内田市五郎(うちだ・いちごろう)さんによる特別トークイベントを開く。料金はワンドリンクついて1000円。
内田市五郎さんは1936年東京都生まれ、1960年に学習院大学文学部イギリス文学科を卒業、1962年に同大学大学院人文科学研究科イギリス文学専攻修士課程を修了し、1964年9月から1965年6月、1979年9月から1980年6月までアメリカのデューク大学大学院英文科に留学し、共立女子短期大学文科教授を務めた。1982年に「西洋の蔵書票」(岩崎美術社)や1998年に「西洋のエロティック蔵書票」(つくし館)などを刊行している。
開場時間は12時から19時(土曜日、祝日は17時)、日曜日も開場する。入場料は500円。(2010-02-04)
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